エアコンで頭痛がするのはなぜ?クーラー病の原因・治し方と危険な頭痛の見分け方

エアコン・クーラーで頭痛がするのはなぜ?
エアコンの効いた部屋にいると頭が痛くなる。
冷房の効いた職場では頭痛がするのに、外に出ると少し楽になる。
クーラーをつけて寝ると、朝起きたときに頭が重い。
このような症状があると、
「クーラー病(冷房病)なのでは?」
と考える方も多いでしょう。
冷房の効いた環境に長時間いることや、暑い屋外と涼しい室内を何度も行き来することなどに伴う体調不良は、一般的に「クーラー病」「エアコン病」「冷房病」などと呼ばれています。
頭痛も、その際にみられる症状の一つです。
しかし、注意したいのは「エアコンを使っているときに起きた頭痛=クーラー病」とは限らないということです。
夏の頭痛には、
- 冷房による身体の冷え
- 急激な温度変化
- 首や肩への冷風
- 水分不足・脱水
- 熱中症
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
など、さまざまな要因が関係します。
さらに、頻度は高くありませんが、脳出血やくも膜下出血など、早急な対応が必要となる病気でも頭痛は起こります。
「自分の頭痛はどれに当てはまるのだろう?」と思った方は、
まず
「頭痛の原因を徹底解説|外来で多い頭痛の原因・誘発因子と危険なサイン」もあわせてご覧ください。
クーラー病・エアコン病(冷房病)とは?
「クーラー病」「エアコン病」「冷房病」は正式な病名ではありません。
一般的には、冷房の効いた環境に長時間いることや、暑い屋外と冷房の効いた室内との温度差などに伴って起こる体調不良を表す言葉として使われています。
症状として、
- 頭痛
- 身体のだるさ
- 手足の冷え
- 肩こり
- めまい
- 食欲低下
- 腹部の不調
- 睡眠の不調
などがみられることがあります。
真夏には、
暑い屋外 → 冷房の効いた室内 → 暑い屋外 という大きな環境変化を一日の中で何度も経験します。
そのため「夏になると頭痛が増える」という方は、冷房だけでなく、その日の気温、水分摂取、睡眠、頭痛の体質などを総合的に考える必要があります。
エアコン・クーラーで頭痛がする5つの原因
1.冷房によって身体が冷えすぎている
設定温度が低かったり、エアコンの風が身体へ直接当たり続けたりすると、身体が必要以上に冷えてしまうことがあります。
特に職場では、
「自分は寒いけれど、ほかの人もいるので温度を変更できない」
という方も少なくありません。
頭痛だけでなく、手足の冷えや身体のだるさ、肩こりなども感じている場合には、一度冷房環境を確認してみましょう。
2.暑い屋外と冷房の効いた室内の温度差
真夏には外気温と室温に大きな差が生じます。
急激な環境変化を何度も繰り返している方は、設定温度だけでなく、
「一日の中でどれくらい大きな温度変化を経験しているか」
にも注目してみてください。
また、気温だけでなく気圧の変化によって頭痛が誘発される方もいます。
雨や台風の前後に頭痛が起こりやすい方は、
「雨の日に頭痛がする原因は?気圧変化で起こる天気痛」
も参考にしてください。
3.エアコンの風が首や肩へ直接当たっている
見落としやすいのが、エアコンの風向きです。
デスクやベッドの位置によっては、
- 後頭部
- 首
- 肩
- 背中
などへ何時間も冷風が直接当たっていることがあります。
さらにデスクワークでは、パソコンやスマートフォンを長時間使用することによって首や肩に負担がかかります。
頭全体を締め付けられるような頭痛や、首・肩のこりを伴う場合には、緊張型頭痛が関係していることもあります。
また、
「首の付け根から後頭部にかけて痛い」
という方は、
「首の付け根が痛い・後頭部がズキズキする原因」
も参考にしてください。
4.水分不足・脱水
夏の頭痛で忘れてはいけないのが、水分不足や熱中症です。
「エアコンの効いた部屋にいるから熱中症にはならない」
とは限りません。
夏場は室内にいても水分補給を意識しましょう。
特に、
- 頭痛
- めまい
- 吐き気・嘔吐
- 強い倦怠感
- 集中力・判断力の低下
などがみられる場合には、
「クーラー病だろう」と決めつけないことが重要です。
5.もともとの片頭痛などが誘発されている
脳神経外科の頭痛診療で重要なのが、
「エアコンが頭痛そのものを作ったのではなく、何らかの環境変化が、もともとある頭痛を誘発している可能性」
です。
特に、
- ズキズキする
- 動くと悪化する
- 吐き気がする
- 光がつらい
- 音がつらい
- 匂いに敏感になる
といった症状を伴う場合には、片頭痛が関係している可能性があります。
また、片頭痛では光・音・匂いなどさまざまな刺激が発作の誘因になることがあります。
関連して、
についても解説しています。
あなたの頭痛はどれ?セルフチェック
冷房環境との関係を確認したい頭痛
- 冷房の効いた場所に長時間いると起こりやすい
- 冷風が頭・首・肩へ直接当たっている
- 身体の冷えも感じる
- 肩こりも強い
- 職場にいると症状が出やすい
→ まず冷房環境を見直してみましょう。
片頭痛の可能性を考えたい頭痛
- ズキズキする
- 頭を動かすとつらい
- 吐き気がする
- 光や音がつらい
- 頭痛を何度も繰り返している
医療機関への相談を考えたい頭痛
- 頭痛が何度も繰り返す
- 以前より頻度が増えている
- 市販薬を頻繁に飲んでいる
- 冷房環境を改善しても頭痛が続く
- 今までとは違う頭痛がする
クーラー病・エアコンによる頭痛の治し方は?
1.冷風を直接身体に当てない
エアコンの風向きを調整し、頭・首・肩などへ長時間冷風が直接当たらないようにしましょう。
2.身体を冷やしすぎない
真夏に頭痛がするからといって、エアコンを完全に切る必要はありません。
熱中症予防を優先しながら適切に使用してください。
3.服装で調節する
職場など自分で温度を変更できない場所では、
- 薄手のカーディガン
- 羽織れるシャツ
- 膝掛け
なども利用できます。
4.こまめに水分をとる
のどが渇く前から、こまめな水分補給を意識してください。
5.長時間同じ姿勢を続けない
デスクワークの場合は定期的に立ち上がり、身体を動かすことも大切です。
6.睡眠環境を見直す
「エアコンをつけて寝ると朝に頭痛がする」
という方は、
- 冷風が頭や首へ直接当たっていないか
- 室温が低すぎないか
- 寝具が室温に合っているか
を確認してください。
ただし、朝起きたときの頭痛にはエアコン以外にもさまざまな原因があります。
毎朝のように頭痛がする、吐き気を伴うなどの場合には、
「寝起き・朝の頭痛|毎日続く・昼に治るのは危険?」
もあわせてご覧ください。
7.頭痛の状況を記録する
繰り返す場合には、
- いつ
- どこが
- どのように
- どの程度
- 何時間
- 吐き気の有無
- 光や音への過敏
- 睡眠時間
- 水分摂取量
- エアコン使用状況
- 薬の使用
などを記録しておくと診察の際にも役立ちます。
エアコンによる頭痛が治らない場合は?
冷房環境を改善しても頭痛が続く場合には、
「クーラー病の治し方を探し続ける」よりも、一度頭痛そのものを評価する
ことが重要です。
特に、
- 頭痛を繰り返す
- 以前より回数が増えた
- 痛みが強くなった
- 市販薬を頻繁に使っている
- 仕事や生活に支障が出ている
といった場合には医療機関への相談を検討してください。
当院では、頭痛の種類や症状を確認し、必要に応じて画像検査などを行います。
エアコンの頭痛はMRIを受けたほうがいい?
エアコンを使うと頭痛がするからといって、すべての方にMRIが必要というわけではありません。
まずは頭痛の経過、痛み方、頻度、その他の症状などから、医師が検査の必要性を判断します。
一方で、
- これまでにない頭痛
- 繰り返す頭痛
- 徐々に悪化している頭痛
- 神経症状を伴う頭痛
などでは、脳や血管の病気が隠れていないか確認することが重要になる場合があります。
当院では脳神経外科専門医による診察に加え、必要に応じてMRI検査を行うことができます。
【重要】この頭痛は「クーラー病」と思わないでください
以下のような頭痛では、クーラー病と思い込まないことが重要です。
- 突然起こった非常に強い頭痛
- 今まで経験したことのない頭痛
- 手足に力が入りにくい
- 手足がしびれる
- ろれつが回らない
- 言葉が出にくい
- 意識がおかしい
- けいれん
- 急激に悪化する頭痛
このような場合には、速やかな医療機関への受診が必要です。
エアコンによる頭痛は何科?
頭痛を繰り返している場合には、
- 脳神経外科
- 脳神経内科
- 頭痛外来
などが相談先になります。
当院では、脳神経外科専門医が頭痛の診療を行っています。
目黒・不動前・五反田・品川周辺で頭痛にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
クーラー病で頭痛は起こりますか?
冷房環境に長時間いることなどに伴う体調不良の一つとして、頭痛がみられることがあります。
ただし「クーラー病」は正式な病名ではなく、頭痛にはほかにもさまざまな原因があります。
エアコンで頭痛がする一番の原因は何ですか?
一つに決めることはできません。
身体の冷え、急激な環境変化、首・肩への冷風、水分不足、片頭痛や緊張型頭痛など、さまざまな要因が考えられます。
クーラー病の頭痛はどうすれば治りますか?
まず冷風が身体へ直接当たらないようにし、身体の冷やしすぎを避け、水分を適切に補給します。
それでも頭痛が続く場合には、頭痛そのものの原因を確認することをおすすめします。
エアコンをつけて寝ると頭痛がします。消したほうがいいですか?
真夏に無理をしてエアコンを切る必要はありません。
熱中症を防ぐため適切に使用しながら、冷風が頭や首へ直接当たらないよう調整してください。
朝の頭痛が繰り返す場合には、エアコン以外の原因も考える必要があります。
頭痛と吐き気があります。クーラー病ですか?
エアコンによる頭痛と思っても、繰り返す場合は原因を確認しましょう
エアコンの効いた場所で頭痛が起きる場合には、
- 身体を冷やしすぎていないか
- 冷風が直接当たっていないか
- 室内外の温度差が大きくないか
- 水分が不足していないか
- 首や肩に負担がかかっていないか
などを確認してみましょう。
ただし、
「エアコン使用中の頭痛=クーラー病」ではありません。
片頭痛や緊張型頭痛など、ほかの頭痛が関係していることもあります。
頭痛を何度も繰り返す場合や、これまでとは違う頭痛が起きた場合には、一度頭痛そのものの原因を確認することが重要です。
当院では、脳神経外科専門医による頭痛診療を行っています。
必要性がある場合にはMRIによる画像検査も可能です。
医師プロフィール
林 祥史 院長
私立灘高校卒/東京大学医学部医学科卒
けやき脳神経リハビリクリニック 院長
資格・所属学会
【資格】 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医、日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医
【所属学会】 日本脳神経外科学会、日本脳血管内治療学会、日本脳卒中学会、日本リハビリテーション医学会、日本頭痛学会、日本めまい平衡医学会、American Academy of Family Physicians、Cambodian Medical Association
クリニック情報
けやき脳神経リハビリクリニック
院長:林 祥史(・日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医・日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医)
所在地:東京都目黒区下目黒2-14-13下目黒HAPPYビル1~3階(受付2階)
診療科目:脳神経外科・リハビリテーション科・内科
検査設備:MRI、レントゲン、超音波など
公式サイト:https://keyaki-nrc.com/