顔が痛い原因は?ズキズキ・ピリピリする顔の痛みと受診すべき診療科

「洗顔や歯磨きをすると顔がピリッと痛む」
「頬や目の奥がズキズキと重く痛む」
「顔を触っただけで痛みが走る」
そんな顔の痛みがあると、脳の病気や怖い病気ではないかと不安になりますよね。
顔の痛みは、三叉神経痛などの神経の病気から、副鼻腔炎、歯の病気、帯状疱疹、頭痛、顎関節症など、さまざまな原因で起こります。特に「顔の片側に電気が走るような痛み」「洗顔や歯磨きで激痛が走る」といった症状がある場合は、三叉神経痛の可能性があります。この記事では、痛みの種類や原因、適切な受診先を分かりやすく解説します。
顔が痛いときに考えられる主な原因

まずは、ご自身の痛みがどのタイプに近いかを確認してみましょう。
| 痛み方 | 考えられる主な原因 | 見分けるヒント |
|---|---|---|
| 電気が走ように痛い | 三叉神経痛など | 洗顔・歯磨き・顔への刺激で痛む |
| ピリピリ・ヒリヒリする | 帯状疱疹など | 発疹や水ぶくれを伴うことがある |
| ズキズキ脈打つように痛い | 片頭痛など | 吐き気、光・音がつらいことも |
| 片側の目の奥が激しく痛い | 群発頭痛など | 涙・目の充血・鼻水を伴うことも |
| 頬・目の奥が重く痛い | 副鼻腔炎など | 鼻づまり・鼻水などを伴うことも |
| 歯〜頬・顎が痛い/顎を動かすと痛い | 歯科疾患・顎関節症など | 歯の症状や顎の動きと関連 |
※症状だけで原因を判断することはできません。突然の激しい痛み、麻痺・しびれ、ろれつが回らない、意識障害などを伴う場合は、速やかに医療機関を受診してください。
以下で、それぞれの詳しい特徴と痛みの出方を解説します。
顔が痛い原因【痛み方・特徴別】
顔がピリピリ・チクチク痛い
- 三叉神経痛: 電気が走るような鋭い痛みが特徴です。
- 帯状疱疹: 神経の炎症によってピリピリとした痛みが起きた後、数日以内に赤い発疹や水ぶくれが現れます。
顔がズキズキ痛い
- 片頭痛: こめかみや頭の片側などに、ズキズキと脈打つような痛みが起こることがあります。吐き気や、光・音をつらく感じる症状を伴うこともあります。(頭痛外来について詳しくはこちら) (外来で多い頭痛の原因はこちら)
- 群発頭痛: 片側の目の奥を中心に非常に強い痛みが起こり、目の充血や涙、鼻水・鼻づまりなどを伴うことがあります。
- 副鼻腔炎・歯科疾患: 炎症によって、頬や目の周囲、歯の周辺などに痛みや重い感じが生じることがあります。
頬や目の奥が痛い
- 副鼻腔炎や頭痛疾患のほか、三叉神経痛がこの部位に症状を現すこともあります。
顔の片側だけが痛い
- 三叉神経痛、帯状疱疹、片頭痛、群発頭痛など、多くの原因疾患で「片側のみ」に症状が出やすいという共通点があります。
顔を触ると痛い・洗顔すると痛い
- 洗顔、お化粧、髭剃り、歯磨き、あるいは風が当たるなどのわずかな刺激が引き金になるのは、三叉神経痛の非常に大きな特徴です。
顎を動かすと痛い
- 顎関節症などが疑われ、口の開け閉めで耳の前やあごの筋肉が痛みます。
顔に電気が走るような痛みは「三叉神経痛」の可能性も
顔の痛みの中でも、特に脳神経外科領域で重要視されるのが三叉神経痛です。
「顔に電気が走るような痛みが一瞬起こる」「洗顔や歯磨きのたびに激痛が走る」といった症状は、典型的な三叉神経痛でみられる特徴です。
三叉神経痛とは
三叉神経痛は、顔の感覚を脳に伝える「三叉神経」に異常が生じ、顔の片側に電気が走るような強い痛みを繰り返す病気です。
典型的な三叉神経痛では、脳の血管が三叉神経の根元に接触・圧迫することが原因となる場合が多いとされています。一方で、まれに腫瘍や多発性硬化症など、別の病気が原因となっていることもあります。
そのため、症状だけで判断せず、必要に応じてMRIなどの画像検査を行い、原因を確認することが大切です。
三叉神経痛の主な特徴
- 顔の片側だけに起こる
- 電気が走るような、刺すような激しい痛み
- 痛みは一瞬〜数十秒程度のことが多く、短い発作を繰り返す
洗顔・歯磨き・食事・会話などで痛むことも
三叉神経痛の大きな特徴は、日常の何気ない動作が強い痛みの引き金(トリガー)になる点です。
- 洗顔、お化粧、髭剃り
- 歯磨きやうがい
- 食事や会話
- 顔に軽く触れる、冷たい風が当たる

歯が痛いのに歯科で異常なし?三叉神経痛の可能性も
顔の痛みにおいて、三叉神経痛では「歯が痛い」と感じて最初に歯科を受診することがあります。
三叉神経は上顎や下顎、歯や歯ぐき周辺の感覚にも関わっているため、三叉神経痛の痛みを歯の痛みとして感じることがあります。
- 歯が痛くて歯科を受診したけれど異常がなかった
- 歯の治療をしても痛みが全く改善しない
- 歯だけでなく、頬や顎のあたりまで電気が走るような痛みがある
こうした場合は、歯のトラブルではなく三叉神経痛などの神経の病気が隠れている可能性があります。
顔が痛いときに早めの受診が必要な症状
以下のような症状を伴う顔の痛みは、脳血管障害(脳卒中)や重篤な感染症などの緊急事態の可能性があります。ためらわずに速やかに医療機関を受診してください。
- 突然起こった、これまでに経験したことのないような非常に強い頭痛や顔面痛
- 顔の麻痺(片目が閉じにくい、口元が下がるなど)やしびれを伴う
- 手足の麻痺・しびれや、ろれつが回らないなど言葉の出にくさを伴う
- 意識がもうろうとする、ボーッとする
- 高熱や激しい顔の腫れを伴う
- 視力が急に落ちた、物が二重に見えるなどの目の症状を伴う
※顔の動かしにくさや麻痺を伴う状態について詳しく知りたい方は、顔面神経麻痺のリハビリについての詳細はこちらもご参考になさってください。
顔が痛いときは何科を受診する?

顔の痛みは原因によって適切な窓口が異なります。「どこに行くべきか分からない」という場合は、以下の目安を参考にしてください。
| 症状の特徴 | 主な受診先の目安 |
|---|---|
| 電気が走るような顔の痛み | 脳神経外科・脳神経内科 |
| 歯科で異常がないのに顔が痛い | 脳神経外科・脳神経内科 など |
| 鼻づまり+頬・目の周囲が痛い | 耳鼻咽喉科 |
| 歯・歯茎が痛い | 歯科・口腔外科 |
| 発疹・水疱+ピリピリする | 皮膚科 など |
| 口を開けると顎が痛い | 歯科・口腔外科 など |
無理にすべての症状を一つの科で抱え込まず、症状に合わせた適切な診療科を受診することが早期改善への近道です。
三叉神経痛が疑われる場合の検査
脳神経外科では、顔の痛みの原因を調べるために、症状に応じて以下のような診察や検査を行います。
問診・診察
- どこが、どのように痛むか
- 痛みが何秒・何分くらい続くか
- 何をしたときに痛みが誘発されるか(洗顔、歯磨きなど)
- 左右どちらが痛むか、いつ頃から始まったかを詳しくお伺いします。
MRI検査
三叉神経痛の診断や原因究明において、MRI検査は非常に重要な役割を果たします。(MRI検査の流れについてはこちら)
MRI検査では、三叉神経と周囲の血管との位置関係や、腫瘍など痛みの原因となり得る病変がないかを確認することができます。ただし、MRI画像だけで三叉神経痛を確定できるとは限りません。神経と血管の接触が軽い場合など、画像だけでは判断が難しいこともあります。そのため、実際の診断では「どのような痛みか」「どのくらい続くか」「何をすると痛むか」といった症状とMRI所見を合わせて総合的に判断します。
「狭い空間や音が苦手でMRIが不安」という方は、MRIが怖い方へ向けたご案内はこちらをご覧ください。
当院では、診察後に医師が必要と判断した場合、当日にMRI検査を行えることがあります。受診から検査までの流れについては、当日のMRI検査・診察についてのご案内はこちらをご覧ください。
顔の痛みが続いている方や、三叉神経痛ではないかと心配されている方は、痛みを我慢せずご相談ください。
顔の痛みに関するよくある質問
顔がピリピリ痛いのは三叉神経痛ですか?
ピリピリした顔の痛みは、三叉神経痛だけでなく、帯状疱疹などでも起こることがあります。
三叉神経痛では特に、「電気が走るような鋭い痛み」「刺すような激痛」が顔の片側に突然起こり、洗顔や歯磨き、食事、会話、顔に触れるといった軽い刺激で痛みが誘発されることが特徴です。
ピリピリするという症状だけで原因を判断せず、痛み方や持続時間、発疹などほかの症状も含めて医師に相談することが大切です。
顔がズキズキ痛む原因は何ですか?
ズキズキする痛みは、片頭痛などの頭痛疾患のほか、副鼻腔炎などの炎症が原因であることが多いです。
顔の片側だけが痛いのはなぜですか?
三叉神経痛、帯状疱疹、片頭痛、群発頭痛など、顔の痛みを引き起こす多くの代表的な疾患は、左右のどちらか「片側だけ」に症状が現れやすいという特徴があります。
顔を触ると痛いのはなぜですか?
顔に触れる、洗顔をする、歯を磨く、冷たい風が当たるといったわずかな刺激で、顔の片側に電気が走るような激痛が起こる場合は、三叉神経痛に特徴的な症状の一つです。
ただし、顔を触ったときの痛みにはほかの原因もあります。痛み方や持続時間、痛む場所、ほかの症状などを合わせて判断することが大切です。
顔が痛いときは何科を受診すればいいですか?
電気が走るような痛みや、歯科で異常が見つからない場合は脳神経外科や脳神経内科へ。鼻の症状がある場合は耳鼻咽喉科、歯の痛みなら歯科、発疹があるなら皮膚科が適しています。
歯科で異常なしと言われましたが顔が痛みます。何科ですか?
歯のトラブルではなく、神経の異常(三叉神経痛など)が原因である可能性があります。一度脳神経外科を受診されることをおすすめします。
三叉神経痛はMRIで分かりますか?
MRI検査では、三叉神経と周囲の血管との位置関係や、腫瘍など痛みの原因となり得る病変がないかを確認することができます。
ただし、MRI画像だけで三叉神経痛を確定できるとは限りません。神経と血管の接触が軽い場合など、画像だけでは判断が難しいこともあります。
そのため、実際の診断では「どのような痛みか」「どのくらい続くか」「何をすると痛むか」といった症状とMRI所見を合わせて総合的に判断します。
顔の痛みが続く場合は適切な診療科へ
顔の痛みは、原因によって行くべき診療科が大きく異なります。まずはご自身の痛みが「ズキズキ」なのか「ピリピリ」なのか、ほかにどんな症状があるかを整理してみましょう。
「歯科で異常がなかった」「電気が走るような痛みが繰り返す」といったお悩みがある場合は、ぜひ当院(脳神経外科)までご相談ください。つらい痛みの原因を丁寧に評価し、症状に応じた適切な診療につなげてまいります。
医師プロフィール
林 祥史 院長
私立灘高校卒/東京大学医学部医学科卒
けやき脳神経リハビリクリニック 院長
資格・所属学会
【資格】 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医、日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医
【所属学会】 日本脳神経外科学会、日本脳血管内治療学会、日本脳卒中学会、日本リハビリテーション医学会、日本頭痛学会、日本めまい平衡医学会、American Academy of Family Physicians、Cambodian Medical Association
クリニック情報
けやき脳神経リハビリクリニック
院長:林 祥史(・日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医・日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医)
所在地:東京都目黒区下目黒2-14-13下目黒HAPPYビル1~3階(受付2階)
診療科目:脳神経外科・リハビリテーション科・内科
検査設備:MRI、レントゲン、超音波など
公式サイト:https://keyaki-nrc.com/