学会(日本作業療法学会術集会)で複視へのリハビリ介入について発表してきました

けやき脳神経リハビリクリニックでは、患者さまへのよりよいリハビリテーションを提供するために、勉強会に参加したり、論文を読んだり、と技術・知識の向上を行っております。また、私たちの行っているリハビリの成果を様々な学術集会にて発表し、手法・方法を他病院や他施設のスタッフと共有するため、学術集会での発表も行っております。
学会(学術集会)とは?
学術集会って何?と思われる方も多いと思います。あまり聞きなれないですよね。だれが何をやっているの?そこでの発表はどういう意味があるの?自分たちが受けるリハビリと何か関係するのかな?と思われると思います。少し簡単にお話したいと思います。
学術集会とは
特定の分野の研究者や専門家が集まり、研究成果の発表や情報交換を行う会合です。学会や学術大会と同じ意味で使われることが多く、最新の研究動向を共有したり、議論を深めたりする場となります。
主な役割と内容
- 研究発表: 研究者が自分の研究成果を口頭やポスターなどで発表します。
- 情報交換: 参加者が最新の知見や情報を共有し、意見交換を行います。
- 交流: 研究者同士のネットワーク構築や共同研究のきっかけとなります。
- 教育・学習: 特別講演やシンポジウム、教育セミナーなどを通じて、参加者が最新の知識を学びます。
- その他: 関連する企業展示や書籍展示が行われることもあります。
特徴
- 開催頻度: 年に1回程度、または数回開催されるのが一般的です。
- プログラム: 基調講演、シンポジウム、一般発表、ポスターセッションなど、多様なプログラムで構成されています。
- 参加者: 研究者だけでなく、医学生や研修医、時には一般市民が参加できる場合もあります。
- 開催形式: 対面開催だけでなく、オンラインやハイブリッド形式での開催も増えています。
簡単にいうと…
同じようなことに興味を持って、仕事をしている専門家が集まり、自分が行ったことの成果や、いろいろな文献を読んだ結果分かったこと、様々な情報、などについて発表したり、研修会を開いたりする会のことです。
医療分野は様々な学術集会があり、それぞれの会で専門に行っている人が参加するため、参加者の職種は違います。

参加することで、どんなメリットがあるの?
医療は日進月歩です。新しい技術は知識は毎日進歩しているいため、最新の話を聞くことができるため、それを元にクリニックでリハビリを受ける皆様に還元できます。
また、私たちが行っているリハビリの効果をお伝えすることができるため、様々な場所で同じようなリハビリを行う仲間を増やすこともできます。いろいろな地域で多くの患者様がリハビリで生活がしやすくなって頂きたいと思っているので、全国の仲間に伝える絶好の機会です。
さらに、企業展示もあり、実際に最新の機器を体験できるため、今後リハビリに導入するか実際に検討できるのは、学術集会ならではだと思います。
日本作業療法学会術集会・日本高次脳機能学会学術集会とは?
今回、伊藤が参加したのは、日本作業療法学会術集会・日本高次脳機能学会学術集会ですが、どんな人たちが集まってそのようなことを行っているのか、簡単にご説明します。
日本作業療法学会学術集会とは
日本作業療法士会が主催する、年に一回の学術集会です。今年で59回目となります。日本およびアジア圏(ごく少数ですが)の作業療法士が集まり、いろいろな発表を行ったり、意見交換を行ったりを3日間にわたって行います。(昨年はAsia Occupational Therapy Congressも連続して日本で開催し、計6日間、作業療法士が集まりました。)医療・介護現場だけではなく作業療法士教育や教育機関での作業療法士の役割、司法での役割など、幅広い職域での情報交換ができます。
作業量療法士だけではなく、少数ですが医師や理学療法士や言語聴覚士や心理士、また当事者(リハビリを受けている方)の参加もあります。
第59回日本作業療法学会学術集会



今年の学術集会は、高松で開催されました!海のきれいなうどん県で沢山の作業療法士と出会ってきました。
学術集会での発表
今回、けやき脳神経リハビリクリニックとして、作業療法士の伊藤が取り組んでいる、複視のリハビリについて発表してきました。

昭和医科大学藤が丘リハビリテーションセンターの渡部先生が回復期リハビリ病院でみてくださっていた患者さまのため、今回の発表に際してもご協力いただき、共同演者となっていただきました。
発表後、リハビリの方法を知りたい、という嬉しいお声がけもいただき、口頭で説明はしたのですが、これを機にきちんと段階的手法の説明を作成しようと思い、現在作成中です。
一緒に行ってくださっている、昭和医科大学藤が丘リハビリテーションセンターの渡部先生と一緒に、多くの作業療法士が複視のリハビリに取り組んでくださるといいなと思っております。
学術集会に参加して
まだまだ医療は進歩しており、様々な取り組みがなされていることを実感し、新しい知識を得て、今後のリハビリに生かしていこうと考えております。
また、多くの作業療法士やリハビリに関わる人々に会い、刺激を受けることができました。多くの仲間と一緒に考え、勉強し、成果を喜ぶことができる、とてもいい時間を過ごすことができました。
複視のリハビリ
まだまだ取り組んでいるセラピスト(日本、世界、ともに)は少ないリハビリですが、毎年実際にリハビリを行った成果をコンスタントに世の中に発表していくことで、広まっていくといいなと今回の発表を通して再確認でき、とてもいい機会となりました。
発表できるのは、患者さまのご協力なくしてはできません。感謝しながら、今後も一緒に取り組んでいけたらと思っております。
次回は、高次脳機能学会学術集会での発表についてお伝えする予定です。
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