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頭痛でMRIが必要なのはどんなとき?脳神経外科専門医がわかりやすく解説

頭痛でMRIが必要かどうかを脳神経外科専門医が診察して判断するイメージ

「頭痛が続いているから、一度MRIを撮ったほうがいいのかな」

「片頭痛と言われているけれど、本当にMRIをしなくても大丈夫?」

頭痛が続くと、脳に何か病気が隠れていないか心配になる方も多いと思います。

実際の診察では、頭痛があるという理由だけで全員にMRIを行うわけではありません。

いつもの片頭痛と考えられ、診察でも気になるところがなければ、MRIを撮らずに治療を始めることもあります。

突然始まった強い頭痛や、しびれ、言葉の出にくさなどを伴う頭痛では、MRIを含めた検査が必要になることがあります。

MRIを撮るかどうかを決める手がかりは、「どれくらい痛いか」だけではありません。

いつから始まったのか。
どのように始まったのか。
これまでの頭痛と何が違うのか。

こうした経過を確認しながら、その方に必要な検査を考えていきます。

この記事でわかること

  • どんな頭痛でMRIなどの検査を考えるのか
  • 片頭痛でもMRIが必要になることはあるのか
  • 医師は何を見てMRIが必要か判断しているのか

頭痛でMRIを考えるのはどんなとき?

病名を一つひとつ覚える必要はありません。

まず気にしていただきたいのは、「いつもの頭痛と何か違うか」です。

突然、強い頭痛が始まった

「急にものすごく痛くなった」

「さっきまで普通だったのに、数分で強い頭痛になった」

こうした頭痛には注意が必要です。

特に、

  • 今まで経験したことがない強い頭痛
  • 短時間で一気に痛みが強くなった
  • 嘔吐を伴う
  • 意識がぼんやりする
  • 強い首の痛みがある

といった場合には、くも膜下出血など緊急性の高い病気も考えます。

このようなときは、「急いでMRIを予約しよう」と考えるより、まず早く診察を受けることが大切です。

症状によっては、救急医療機関での評価が必要になります。検査もMRIではなく、CTなどが先に行われることがあります。

意識がおかしい、手足が動かしにくいなど明らかな異常を伴う場合には、救急要請も含めて早めに対応してください。

頭痛と一緒に、しびれや言葉の出にくさがある

頭痛に加えて、

  • 片方の手足に力が入りにくい
  • しびれる
  • 言葉が出にくい
  • ろれつが回らない
  • 物が二重に見える
  • 強くふらつく

といった症状がある場合には、脳や脳の血管に病気が隠れていないか確認します。

頭痛の診察でMRIと一緒にMRAを行うことがあるのも、このためです。

MRIでは主に脳そのものを確認し、MRAでは脳や首の血管を確認します。

突然の後頭部痛や首の痛みに、めまい、ふらつき、物が二重に見えるなどの症状が加わっている場合には、首の血管の病気なども考えて検査を選びます。

今までの頭痛と変わってきた

突然起こった頭痛だけが、検査を考えるきっかけではありません。

「最近、少し変わってきた」

という変化も大切です。

たとえば、

  • 以前より頭痛の回数が増えた
  • 徐々に痛みが強くなっている
  • これまでとは痛み方や症状が変わった
  • 頭痛と一緒に別の症状が出るようになった
  • けいれんがあった
  • 歩きにくくなった
  • 見え方がおかしい
  • 50歳を過ぎてから初めて頭痛が起こった
  • 発熱を伴う頭痛がある

といった場合です。

頭痛だけで脳腫瘍などを強く疑うケースは多くありません。

ただ、「いつもと違う」が続いているときには、その理由を一度確認したほうがよいことがあります。

がんの治療中の方や、免疫を抑える薬を使用している方に新しい頭痛が出た場合も、診察時にお伝えください。

頭をぶつけた後から頭痛が続いている

頭をぶつけた後に頭痛があっても、すべての方にMRIが必要になるわけではありません。

気をつけたいのは、

  • 頭痛がだんだん強くなる
  • 何度も吐く
  • 眠気が強い
  • いつもと反応が違う
  • 手足に力が入りにくい
  • 歩き方がおかしい

といった変化です。

急な頭部外傷では、状況によってMRIではなくCTが選ばれることもあります。

血液を固まりにくくする薬を飲んでいる方は、頭をぶつけたことも診察時に伝えてください。

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起きていると痛くなり、横になると楽になる

ここでいう「起きる」は、朝起きたときという意味ではありません。

立っていたり座っていたりすると頭痛が強くなり、横になると楽になる。

このような頭痛を「起立性頭痛」と呼びます。

首の痛み、めまい、吐き気、耳鳴り、耳が詰まった感じなどを一緒に感じることもあります。

症状から低髄液圧症候群や脳脊髄液漏出症などが疑われる場合には、造影MRIなどを検討します。

さらに詳しい検査が必要になれば、専門医療機関と連携して調べていきます。

頭痛で検査を考える主な症状として、突然の激しい頭痛、しびれや麻痺、頭痛の変化、頭部外傷後、姿勢で変化する頭痛を示した図

びれや麻痺、頭痛の変化、頭部外傷後、姿勢で変化する頭痛を示した図

片頭痛でもMRIは必要?

「片頭痛ならMRIはいらないのでしょうか?」

これもよく聞かれる質問です。

何年も似た頭痛を繰り返していて、症状も片頭痛に合っている。手足の力や感覚、言葉、目の動きなどを確認しても気になるところがない。

こうした場合には、MRIを行わず片頭痛として治療を始めることがあります。

「片頭痛と言われたことがあるから、これから先も検査は必要ない」と決まるわけではありません。

初めて経験する強い頭痛だった。

以前より明らかに回数が増えた。

前兆の出方が変わった。

今までなかった麻痺のような症状が出た。

そんな変化があれば、いつもの片頭痛としてよいのか、改めて確認します。

片頭痛だからMRIを撮らない。頭痛だからMRIを撮る。

という分け方ではありません。

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医師は何を見てMRIが必要か判断している?

頭痛の診察で確認するのは、「どれくらい痛いか」だけではありません。

むしろ、

「いつから始まったのか」

「突然だったのか、徐々にだったのか」

「以前にも同じ頭痛があったのか」

「今回はいつもと何が違うのか」

といった経過を詳しく確認します。

何年も同じように繰り返している片頭痛と、今日初めて突然起こった強い頭痛。

どちらも「頭が痛い」という症状ですが、考える病気や必要な検査は大きく変わります。

診察室では、こんなところも確認します

お話を聞いたあと、必要に応じて、

  • 手足にきちんと力が入るか
  • 左右で感覚に違いがないか
  • 言葉がきちんと出るか
  • 目の動きに異常がないか
  • まっすぐ歩けるか

などを確認します。

こうした診察を「神経学的診察」と呼びます。

名前は少し難しく見えますが、確認しているのは、脳や神経の働きに気になるところがないかどうかです。

ここまで確認したうえで、

「MRIで確認したほうがよい」

「血管までMRAで見たほうがよい」

「別の検査を先にしたほうがよい」

「今は画像検査をせず治療を始めてよい」

と判断します。

MRIがあるから撮る、ではありません

当院にはMRIがあります。

それでも、頭痛があるという理由だけでMRIを行うわけではありません。

患者さんのお話を聞いて、診察をして、必要なら検査を行う。

必要がなければ、その理由をご説明して治療を始める。

検査をたくさん行うことより、その方に必要な検査を選ぶことを大切にしています。

MRIを撮ることそのものではなく、MRIが必要かどうかを判断するところから頭痛診療は始まります。

頭痛の始まり方や症状を確認し、診察したうえでMRIやMRAなど必要な検査を医師が選ぶ流れを示した図

MRIで「異常なし」なのに頭痛が続くのはなぜ?

MRIを受けた方から、

「異常なしと言われたのに、まだ頭が痛いです」

と相談されることがあります。

これは珍しいことではありません。

片頭痛や緊張型頭痛は、MRI画像を見て診断する病気ではないからです。

MRIには、

頭痛の背景に、画像で確認できる脳の病気が隠れていないかを見る

という役割があります。

そこで大きな異常が見つからなくても、患者さんの頭痛まで否定されたわけではありません。

たとえば、

どのくらい頭痛が続くのか。

吐き気があるか。

光や音がつらくなるか。

動くと悪化するか。

頭痛薬をどのくらい使っているか。

こうした症状を合わせて、片頭痛や緊張型頭痛などを考えていきます。

「MRIで異常なし=頭痛の原因がない」ではありません。

画像で確認できる病気を調べることと、どのタイプの頭痛なのかを診断することでは、役割が少し違います。

MRIで脳の病気を確認することと、症状や診察から片頭痛や緊張型頭痛を考えることの違いを示した図

頭痛の検査はMRIだけではありません

「頭痛を詳しく調べるならMRI」

と思われるかもしれませんが、MRIだけですべての頭痛が分かるわけではありません。

血管を見たいときはMRAも使います

MRIでは主に脳そのものを確認します。

脳動脈瘤や血管の狭窄、血管解離など、脳や首の血管を詳しく確認したいときにはMRAを組み合わせることがあります。

「MRIかMRAか、どちらを選ぶ」というより、症状に合わせて必要な撮影を組み合わせます。

採血が役立つ頭痛もあります

頭痛の原因が、必ず脳にあるとは限りません。

感染や炎症、貧血、甲状腺機能の異常などが疑われるときには、採血が診断の助けになることがあります。

50歳を過ぎてから初めて頭痛が出て、

  • こめかみ周辺が痛む
  • 頭皮を触ると痛い
  • 食事中に顎が疲れる、痛む
  • 発熱や強いだるさがある
  • 見え方がおかしい

といった症状がある場合には、巨細胞性動脈炎という血管の炎症による病気も考えます。

巨細胞性動脈炎は、主に頭や首の動脈に炎症が起こる病気で、頭痛のほか、顎の痛みや見え方の異常などが出ることがあります。

特に視力に関わることがあるため、疑われる場合には血液検査などで炎症の有無を確認し、必要に応じて詳しい検査を行います。

MRIより別の検査を先に行うこともあります

突然の激しい頭痛や頭部外傷では、緊急性や疑われる病気によってCTなどが先に選ばれる場合があります。

ここではMRIとCTの詳しい違いまでは扱いません。

検査にはそれぞれ得意な場面があります。

「MRIのほうが詳しそうだから、頭痛ならMRIを選べばよい」というわけではありません。

頭痛とMRIについてよくある質問

頭痛があればMRIを受けたほうがいいですか?

頭痛があるという理由だけで、全員にMRIが必要になるわけではありません。
頭痛の始まり方、これまでとの違い、しびれや麻痺など別の症状がないか、診察で気になるところがないかを確認して判断します。

初めて強い頭痛が出ました。MRIを受ければいいですか?

頭痛の始まり方によって対応が変わります。

突然、これまで経験したことのない強い頭痛が出た場合には、外来MRIを予約して待つより、救急での評価が必要になることがあります。

片頭痛でもMRIは必要ですか?

いつもと同じような片頭痛で、診察にも気になるところがなく、危険な病気を疑う特徴がなければ、MRIを行わず治療を始めることがあります。

初めての強い頭痛や、今までとは違う症状が加わった場合には、画像検査を考えることがあります。

MRIで異常なしと言われても頭痛が続くことはありますか?

あります。

片頭痛や緊張型頭痛は、MRI画像だけで診断する病気ではありません。

画像に大きな異常がなくても、症状や経過から頭痛の種類を考えて治療します。

MRIとMRAは何が違いますか?

MRIでは主に脳そのものを、MRAでは主に脳や首の血管を確認します。

頭痛の症状によっては両方を組み合わせて撮影します。

目黒・不動前で頭痛とMRIについて相談したい方へ

けやき脳神経リハビリクリニックでは、脳神経外科専門医が頭痛の診察を行っています。

院内にMRIを設置しており、まず診察で症状を確認し、MRIが必要かどうかを判断します。

MRIが必要と判断した場合には、予約状況に応じて当日の検査・結果説明にも対応しています。

MRIを撮らないと判断した場合には、「なぜ今は必要ないと考えるのか」も含めてご説明し、片頭痛や緊張型頭痛など、それぞれの頭痛に合わせた治療を行います。

入院や手術、さらに専門的な検査が必要な病気が疑われるときには、適切な医療機関へご紹介します。

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当院の頭痛外来について

当院のMRI検査について

MRI当日検査・結果説明について

MRIが怖い・狭い場所が苦手な方へ

「MRIが必要なのかわからない」という段階でもご相談ください

「MRIを撮ってほしい」と決まってから受診する必要はありません。

最近、頭痛が増えた。

いつもの片頭痛と少し違う。

しびれやめまいもある。

MRIまで必要なのか、自分では判断できない。

そうした段階からご相談ください。

診察して、必要ならMRIを行う。

必要がなければ、その理由をご説明する。

頭痛の検査は、MRIを撮ることからではなく、「どんな頭痛なのか」を知るところから始まります。

医師プロフィール

林 祥史 院長
私立灘高校卒/東京大学医学部医学科卒
けやき脳神経リハビリクリニック 院長

資格・所属学会
【資格】 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医、日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医

【所属学会】 日本脳神経外科学会、日本脳血管内治療学会、日本脳卒中学会、日本リハビリテーション医学会、日本頭痛学会、日本めまい平衡医学会、American Academy of Family Physicians、Cambodian Medical Association

クリニック情報

けやき脳神経リハビリクリニック

院長:林 祥史(・日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医・日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医)
所在地:東京都目黒区下目黒2-14-13下目黒HAPPYビル1~3階(受付2階)
診療科目:脳神経外科・リハビリテーション科・内科
検査設備:MRI、レントゲン、超音波など
公式サイト:https://keyaki-nrc.com/

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