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突然倒れた…それ失神?気絶?違いでわかる危険な意識消失と“今すぐ受診すべきサイン” 【医師監修】

【画像】意識消失

本記事は医師監修のもと、看護師がわかりやすく執筆しています。

「一瞬だったから大丈夫」――そう思っていませんか?

「急に目の前が暗くなって倒れた」「トイレで気が遠くなった」

こうした経験をすると、重大な病気ではないかと不安になりますよね。その中には、脳梗塞や不整脈の前触れが紛れていることがあります。

本記事は、日頃から患者様のケアにあたっている看護師が分かりやすく執筆し、脳神経外科専門医である林院長が監修しました。

まず、多くの方が疑問に思われる「失神」と「気絶」の違いについて結論をお伝えします。

失神と気絶の違い(早見表)

項目失神気絶
言葉の意味医学用語一般用語
現象の本質脳血流の低下によるもの意識を失う状態の表現
危険性原因(心臓・脳)により危険原因次第で危険
ポイント原因の評価が最も重要呼び方にこだわらない

いわゆる「気絶」や「失神」と呼ばれる意識消失は、呼び方の違いであり、状態はほぼ同じです。 ただし、原因によっては命に関わるため、軽視は禁物です。大切なのは「どちらか」ではなく、「なぜ倒れたのか」を見極めることです。

見逃し厳禁!今すぐ受診すべき危険なサイン

「すぐに意識が戻ったから」と放置するのが一番危険です。以下の症状が一つでも当てはまる場合は、一刻を争う可能性があるため、直ちに医療機関を受診してください。

  • 前触れなく突然倒れた(心原性失神の可能性)
  • 倒れた際に頭を打った可能性がある(脳内出血のリスク)
  • 何度も繰り返している(再発する失神・潜伏疾患の疑い)
  • 激しい頭痛を伴った(くも膜下出血の疑い)
  • 胸の痛みや動悸があった(心疾患の疑い)
  • 手足に力が入りにくい、言葉がもつれる(脳卒中・TIAの疑い)

【チェック!】
これらの症状がある場合、当院では当日MRIによる脳の精査が可能です。手遅れになる前に、まずは脳の状態を確認してください。

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脳外科医が警告する「本人が覚えていない」リスク

意識を失うと、本人は無防備な状態で卒倒します。ここで見過ごせないのが「頭部打撲」です。

私の母が排尿後に失神した際も、本人は気づいていませんでしたが、救急隊の観察で後頭部に大きなたんこぶが見つかりました。 失神した瞬間を本人は覚えていない場合があります。また、意識を失って卒倒している状態なので無防備に頭部などを打ちつけているかもしれません。

頭の中で出血してしまうと急性硬膜下血腫や脳挫傷など脳にダメージを負い、命に関わる重篤な病態になる可能性があります。頭の中の精査に関してはCTやMRI検査が必要となります。

【重要】 頭の中の出血は外見では分からないため、MRIによる確認が極めて重要です。
👉 [当院の「当日MRI検査体制」について詳しくはこちら]

意識消失(失神・気絶)の主な原因

意識を失う原因は多岐にわたりますが、特に注意すべきは以下の3つのカテゴリーです。

心臓由来(不整脈・心筋梗塞)

【画像】失神 循環器要因

不整脈(徐脈・頻脈)や心筋梗塞により、心臓から脳へ血液を送るポンプ機能が低下して起こります。最も命の危険がある失神です。

脳由来(脳卒中・TIA・てんかん)

【画像】意識消失 脳疾患

てんかん・けいれん発作

脳の電気信号が乱れることで、意識を失ったり体が震えたりします。

一過性脳虚血発作 (TIA)

脳の血管が一時的に詰まり、脳血流が落ちることで起こります。「脳梗塞の前触れ」とも言われる重要なサインです。

くも膜下出血

脳動脈瘤の破裂により、激しい頭痛や吐き気を伴い意識を失います。急激な脳圧上昇が原因であり、一刻を争う状態です。

意識消失の時間はどれくらい続く?回復後の注意点

原因によって、意識が戻るまでの時間やその後の状態が異なります。

原因の分類意識を失っている時間回復後の状態
失神(脳貧血・心臓等)数秒〜数分脳血流の回復と共に、比較的すぐ意識が戻る
てんかん・けいれんけいれん中(数分)意識回復後も、ぼんやりしたり興奮したりする
脳卒中(くも膜下出血等)長引くことが多い意識が戻らない、または麻痺や激痛が残る

自律神経・血圧由来

神経調節性失神(自律神経の乱れによる、一時的な「脳貧血」)

自律神経が乱れて血圧が急降下し、脳への血流が一時的に不足するものです。学校の朝礼、排便・排尿後、強いストレスや恐怖を感じた際に起こるのがこのタイプです。

起立性低血圧(立ち上がった際の血圧低下)

急に立ち上がった際、重力で血液が下半身に偏り、脳が一時的な酸欠状態になります。「立ちくらみ」や「ふらつき」が強い方は注意が必要です。

意識が遠のく・倒れている人を見つけた時の対処法

自分で「意識が遠のく前兆」を感じたら

意識を失いそうだと感じたときは、目の前が真っ暗になる、吐き気がするなど前兆があることが多いです。

  • 前兆を感じたら早めに座る・横になるなど安静にしましょう。意識を失ってケガをすることを避けるためです。
  • 前兆を感じたが倒れてしまった場合は、脳の血流を保持するため、周囲の人に足を高くしてもらってください
  • 痛みなどのストレスで意識消失をしやすい方もいらっしゃいます。ご自身の傾向を把握し、痛みを伴うことが予めわかっている時には前もって横になっておくことも対策になります。

倒れている人を見つけたら

1.安全確保: 周囲の安全を確認します。

2.意識と呼吸の確認: 呼びかけに応じるか、胸が動いているか確認します。

3.救急車(119番)を呼ぶべき目安:

  • 意識が戻らない
  • けいれんしている
  • 激しい頭痛を訴えている
  • 胸の痛みがある
  • 頭を強く打って出血している

意識を失ったら何科を受診すればいいの?迷った時の判断基準

【画像】意識消失 何科?

「まずは何科に行けばいいの?」と迷う場合は、以下の症状を基準にしてください。

「脳神経外科」を受診すべきケース

  • 頭痛を伴って意識を失った
  • 倒れた時に頭を強く打った、たんこぶがある
  • けいれんがあった
  • 言葉が出にくい、手足に力が入りにくい

「循環器内科」を受診すべきケース

  • 胸の痛み、動悸(バクバクする)があった
  • 前触れもなく急に倒れた
  • 以前から不整脈を指摘されている

当院での意識消失に対する検査内容

当院では、意識消失の原因を特定するために、脳と心臓の両面から迅速な検査が可能です。

  • MRI検査: 脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などの有無を即日検査し、その日のうちに結果説明まで行います
  • 頭部打撲の精査: 転倒時の脳のダメージ(急性硬膜下血腫など)を詳しく調べます。
  • 心機能・不整脈検査: 心電図、採血、心エコーに加え、24時間ホルター心電図での精密検査も可能です。詳しくはこちら

一見、すぐに意識が戻っても、重大な病気が隠れていることがあります。放置せず、早めにご相談ください。

意識消失(失神・気絶)|まずは原因を明らかにすることが大切です

「一度でも意識消失(失神・気絶)があった方は、“念のため”ではなく“原因を確認するため”に受診をおすすめします。」
不安を抱えたまま過ごすのではなく、原因を特定して再発を防ぎましょう。当院(目黒区・山手通り沿い)では、予約なし、または当日予約でもその場で脳の状態を確認できる「即日MRI検査」に対応しています。

【初めての方へ】
「MRIは時間がかかる?」「どんな検査?」と不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。
👉 [初めての方も安心:MRI検査の流れとはこちら]

意識消失に関するQ&A

失神と気絶の違いは何ですか?

結論から言えば、どちらも同じ「一時的な意識消失」を指します。「失神」は医学用語で、血流低下など明確な原因による脳のシャットダウンを指し、「気絶」は一般的な言葉として使われます。呼び方よりも重要なのは、脳卒中や不整脈などの重大な病気が隠れていないか、MRI等で原因を特定することです。

意識消失(失神・気絶)は何科を受診すべきですか?

基本的には「脳神経外科」または「循環器内科」を受診してください。頭痛やけいれんを伴う、または転倒して頭を打った場合は脳神経外科へ。胸の痛みや動悸がある場合は循環器内科が適しています。判断に迷う場合は、頭部打撲のリスクを考慮し、まず脳神経外科での精査をお勧めします。

意識を失ったとき、すぐに病院へ行くべきですか?

はい、意識がすぐに戻ったとしても受診をお勧めします。一見元気に見えても、心筋梗塞の前兆や脳梗塞の一歩手前(TIA)など、重大な病気が隠れている可能性があるためです。特に初めての経験や、繰り返す場合は早急に専門医に相談してください。

失神とてんかんの違いは何ですか?

失神は脳への血流が一時的に不足して起こるもので、多くは数秒から数分で完全に意識が戻ります。一方、てんかんは脳の電気信号の乱れが原因で、意識回復後も数分から数十分ほど、ぼんやりしたり混乱した状態が続くのが特徴です。

救急車を呼ぶべき判断基準を教えてください。

「意識が戻らない」「激しい頭痛がある」「胸の痛みがある」「手足に麻痺がある」「けいれんが続いている」のいずれかに該当する場合は、迷わず119番通報してください。

監修者情報

監修者プロフィール:林 祥史 院長
学歴:
私立灘高校卒 → 東京大学医学部医学科卒

現職・役職:けやき脳神経リハビリクリニック 院長

所在地:東京都目黒区下目黒2-14-13 下目黒HAPPYビル1~3階(受付2階)
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資格・所属学会
【資格】 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医、日本脳血管内治療学会認定 脳血管内治療専門医

【所属学会】 日本脳神経外科学会、日本脳血管内治療学会、日本脳卒中学会、日本リハビリテーション医学会、日本頭痛学会、日本めまい平衡医学会、American Academy of Family Physicians、Cambodian Medical Association

けやき脳神経リハビリクリニックは、 地域の皆さまの「脳と身体の健康」を守る身近な専門クリニックです。

突然の意識消失の原因精査から、頭部打撲の緊急検査、再発予防の生活指導まで、安心してご相談ください。