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アートメイクがあってもMRIは可能!検査のポイントを解説

2025.01.28 ブログ
【画像】アートメイクの方のMRI検査

このような疑問をお持ちの方は少なくありません。アートメイクは特に眉毛やアイラインに施されることが多く、MRI検査を希望する際に不安を抱える方が多い分野です。

アートメイクや刺青がある方でもMRI検査は可能です。

ただし、施術部位や色素の成分によって注意が必要なケースもあります。当院では、リスクを最小限に抑え、患者様が安心して検査を受けられる環境を整えています。この記事では、アートメイクに関する具体例を交えながら、安全性について詳しく解説します。

MRI検査とアートメイクの関係

MRI(磁気共鳴画像)は、強い磁場を利用して体内を撮影する検査です。問題となるのは、アートメイクの色素に含まれる金属成分(特に鉄分)です。これが磁場に反応し、検査中に影響を及ぼす可能性があります。

MRI検査を受ける際の具体的なリスク

1. 皮膚への熱感

アートメイクの金属成分がMRIの磁場で熱を持つことで、施術部位に軽い熱感チクチクとした刺激を感じることがあります。ただし、この症状は検査中もしくは終了後すぐに治まることがほとんどです。特に、施術から時間が経過している場合には金属成分が安定しており、リスクはさらに低下します。

2. 画像への乱れ(アーチファクト)

金属成分が磁場に影響を与え、MRI画像に「アーチファクト」と呼ばれる乱れが生じることがあります。これにより、施術部位周辺の画像がやや不鮮明になる場合があります。しかし、長年MRI業務に携わっていて、アートメイクの影響で画像が乱れて診断できないという事例には遭遇したことはありません。

代表的な施術部位と注意点

アイライン

色素に含まれる金属成分が磁場で熱を持つ可能性があり、検査中に軽い熱感や刺激を感じる場合があります。ただし、この症状はごく軽度で、検査後に自然と治まることがほとんどです。また、アイラインアートメイクの場合、色素が目の周りにリング状に入ることが多く、磁場の影響で誘導電流が発生しやすくなります。このため、熱が生じやすく、やけどのリスクが高くなる可能性があります。目を閉じた状態で検査を受けることで、アートメイク部分が直線的になり、リスクを抑えることができます。

【画像】アートメイクと目の開閉
目を閉じることで上下のアイラインが直線となる

眉毛

眉毛のアートメイクでは、使用される色素がアイラインに比べて少し濃く、金属含有率が高い場合もあります。しかし、瞼ほど皮膚が薄くないため、熱感や刺激感はアイラインに比べて少ない傾向があります。

リップライン

唇に施されるリップラインは、使用する色素の種類によってMRI検査に影響を及ぼす可能性があります。

当院の1.5T MRI装置で安全性を確保

当院では、患者様の安全性と検査の質を最優先に考え、1.5T(テスラ)のMRI装置を採用しています。1.5T装置は、磁場が強い3T装置と比較して以下の点で優れ、より多くの方々に安心して検査を受けていただける環境を整えています。

刺青やアートメイクへの安全性

1.5T装置は、刺青やアートメイクに含まれる金属成分が磁場の影響で引き起こす熱感や刺激感を3Tよりも抑えることができます。これにより、こうした施術を受けた方でも、より安全に検査が可能です。

アーチファクト(画像の乱れ)が少ない

3T装置では磁場が強い分、金属成分による画像の乱れが起きやすい傾向があります。一方、1.5T装置はこの影響を軽減し、施術部位周辺の画像も鮮明に描出できます。

高画質な画像を提供する最新技術

一般的に3T装置は画質が優れているとされていますが、当院では最新のAI画像補正技術を導入し、1.5T装置でも3Tに匹敵する高精細な画像を実現しています。

※参考※

3Tと1.5Tを併せ持つ施設の中には、アートメイクや刺青がある場合、安全性を最優先に考え、1.5Tの装置に限定して検査を行っているところもあります。こうした選択肢は、患者様が安心して検査を受けられる環境を整えるための重要な配慮です。

アートメイクがある方のための配慮

事前の問診

アートメイクの施術部位や施術時期を詳しくお伺いします。施術から長期間経過している場合、金属成分が安定しているため、リスクがさらに低くなります。

検査中のモニタリング

MRI検査中は患者様の状態を丁寧に確認し、熱感や刺激を感じた場合はすぐに対応します。検査中はブザーをお持ちいただきますので、些細なことでも遠慮せずにお知らせください。

安全を重視した機器選定

当院では、AI技術による画質補正を活用することで、1.5T装置を用いながらも高画質な画像を提供し、安全性を確保しています。

アートメイク・刺青がある方へのアドバイス

事前に相談することが大切

アートメイクや刺青がある場合は、検査予約時に必ずご申告ください。

無理せず症状を伝える

検査中に熱感や不快感を感じた場合は、すぐに検査を中止できますのでご安心ください。

当院の想い

美容のためにMRIを、MRIのために美容を諦める必要はありません。どちらもうまく付き合いながら、美しく、そして健康でありたいですね。当院では、安全性を最優先に考えた環境と技術で、皆様が安心して検査を受けられるようサポートしています。不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。