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【脳ドックMRIの選び方】どこも同じじゃない?検査内容と価格の違いとは

脳卒中は他人事じゃない。「4人に1人」が一生に一度は発症する時代

「脳ドックって本当に必要?」「40代になってから脳卒中が心配…」「脳ドックってどこで受けても同じ?」

そんな不安を感じている方にこそ知ってほしいのが、MRIを使った脳ドックです。

東京都内だけでも150件以上の施設で脳ドックが受けられる

選択肢が広がる一方で、「どこで受けたらいいの?」と迷う方も増えています。

このブログでは、脳ドックを検討されている皆さまに、検査の必要性や選び方のポイント、そして当院の特徴をお伝えします。施設ごとの違いや医師の専門性など、後悔しないためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

脳卒中リスクは決して低くない

脳卒中は、高血圧や動脈硬化と深い関係があり、特に40代からリスクが急増します。実際、全世界の25歳以上の成人の4人に1人が一生のうちに脳卒中(脳梗塞・脳出血)を経験するという衝撃的な事実があります(※Global Burden of Disease 2016、NEJM誌より報告)。
日本でもそのリスクは約23%と高く、決して他人事ではありません。

特に、自覚症状がない「未破裂脳動脈瘤」や「かくれ脳梗塞(無症候性脳梗塞)」は、発見が遅れると重大な後遺症や命に関わることもあります。これらは症状が出てからでは手遅れになることも多いため、早期発見がカギとなります。

そこで注目されているのが、MRI・MRA検査を使った脳ドックです。脳ドックでは、脳の血管や組織を詳しくチェックできるため、無症状の段階でリスクを見逃すことなく、早期発見・予防が可能です。

当院では、脳神経外科専門医による脳ドック(15,000円〜)を実施しており、検査後はMRI画像をもとに脳卒中リスクや生活習慣病との関連について丁寧にご説明します。
「将来の不安をなくしたい」「健康なうちに脳の状態を知りたい」と考える方は、ぜひ一度、脳ドックをご検討ください。

脳ドックを受けるべき人は?|簡単チェックリスト

脳卒中や脳疾患は、早期発見が非常に重要です。自覚症状がない場合でも、危険因子や隠れた病気が潜んでいることがあります。以下のチェックリストを使って、脳ドックを受けるべきかどうかを確認してみましょう。

脳ドックを受けるべき人のチェックリスト
チェック項目該当する内容・背景備考
▢最近、物忘れが気になる予定・人の名前が出てこない、置き忘れなど認知機能チェックのきっかけに
▢脳卒中の家族歴がある両親・兄弟が脳梗塞やくも膜下出血遺伝的なリスクあり
▢高血圧・糖尿病・高脂血症がある健診で指摘されている or 投薬中脳卒中の三大リスク因子
▢喫煙・過度な飲酒習慣があるたばこ常用、週4以上の飲酒など血管への慢性ダメージ
▢手足のしびれ・力が入りにくい手足の感覚異常、首肩の強いこり頸椎の神経・血管評価が重要
▢睡眠の質が悪く、ストレスが多い寝つきが悪い、ふらつき、耳鳴り脳血流や自律神経の不調も
▢頭痛・肩こりが続いている月数回以上の慢性的な痛み、違和感脳腫瘍や血管異常、頸椎原因も考慮
▢健診で【要精査】と言われたCTや採血で異常を指摘されたMRI/MRAでの精密検査が有効

脳ドックを受けることで、未来の健康リスクを減らし、より安心した生活を送ることができます。ぜひ、チェックリストを参考にして、ご自身の健康状態を見直し、必要な検査を受けることを検討してください。

チェック項目に3つ以上該当する場合は、脳ドックを受けることを強くおすすめします。

以下の理由から、複数のリスク因子が重なることで脳疾患のリスクが高くなるため、早期発見が重要です。

  • 40歳以上で生活習慣病のリスクがある方は、脳卒中や動脈硬化などのリスクが増加します。
  • 症状がある場合(頭痛、めまい、手足のしびれ、視力低下など)は、脳の健康に警戒すべきサインかもしれません。
  • 喫煙歴や過労、ストレスが多い場合も、脳血管の健康に悪影響を与えることがあるため、リスクを早期に確認しておくことが重要です。

チェック項目が2つ該当する場合でも、年齢や家族歴を考慮して、定期的に脳ドックを受けることを検討しましょう。

チェック項目が1つだけ該当する場合でも、生活習慣を改善することや予防策を講じるために、早めに専門医と相談するのが良いでしょう。

脳ドックって何をするの?|MRIで「今の脳の状態」を見える化

脳ドックは、脳の状態や血管の変化をMRIで確認し、将来の病気のリスクを早期に把握するための検査です。

以下のような病気の兆候が見つかることがあります。

■ 脳動脈瘤(未破裂動脈瘤)

脳の血管の一部が風船のように膨らむ状態です。
破裂すると「くも膜下出血」を引き起こし、致死率は高く、命を取り留めても重度の後遺症が残ることがあります。
• 自覚症状なし
• 破裂リスクは、主に『大きさ(大きいほど破裂しやい)』『形(いびつな形やデコボコがある方が危険)』『場所』によって異なる。見つかった動脈瘤が小さくても、形や場所によっては注意が必要。
• 家族歴がある場合はリスクが高まる

■ 無症候性脳梗塞(かくれ脳梗塞)

症状が出ていないが、脳内に小さな梗塞ができている状態。
将来的な脳卒中のリスクが高く、認知機能の低下にも関連します。
• 高血圧・糖尿病・喫煙がリスク因子
• 小さな病変でも積み重ねると影響大
• 年齢とともに頻度が増加

■ 頸動脈狭窄

脳に血液を送る「頸動脈」が動脈硬化により狭くなった状態。
脳への血流が減るだけでなく、狭窄部にできた血栓が脳へ飛び、脳梗塞を引き起こす危険があります。
• 動脈硬化の進行度チェックに有効
• 高度な狭窄で手術が検討される
• MRAで血流と血管の形を可視化

■ 脳腫瘍

良性・悪性を問わず、脳にできる腫瘍。
早期は無症状ですが、腫瘍の増大による脳圧上昇やけいれん発作の原因にもなります。
• 良性でも場所によっては手術が必要
• 定期検査で経過観察できる
• 小児から高齢者まで発生

■ 脳萎縮(認知症リスク評価)

加齢やアルツハイマー病などで脳が萎縮していく状態。
海馬や側頭葉の委縮を視覚的に捉えることで、認知症リスクを予測できます。
• 記憶力の低下が気になる方に
• 脳年齢の目安としても有効
• 運動・食事・生活習慣改善の指標に

【当院の脳ドックの強み】検査内容・費用

脳ドックを受けようと調べていると、料金や内容にバラつきがあることに気づく方も多いはず。
以下は、当院の脳ドックと、健診施設例の違いを比較した表です。
内容と価格のバランス、安全性やフォロー体制まで含めて、納得して選べるようご参考にしてください。

項目けやき脳神経リハビリクリニック健診施設 例
MRI撮影環境院内にMRIを完備|検査から結果説明までワンストップ対応外部提携施設で撮影→後日結果郵送の場合も
撮影内容(基本)頭部MRI・MRA+頸動脈MRA頸動脈MRAは追加オプション(別料金)対応となる場合も
撮影内容(当院オリジナル)基本+頸椎(矢状断)MRIが標準
※1
頚椎MRIは対象外、または追加料金対応が一般的
検査時間約10〜12分で完了(短時間・高画質)20分以上かかる施設も
結果説明医師による当日説明つき※2
更に詳細な結果説明を郵送
結果は郵送のみの場合も
担当医の専門性脳神経外科専門医|血管内治療専門医
脳動脈瘤・血管狭窄に対するカテーテル治療の豊富な経験
一般内科医が診断担当の場合など施設による
価格帯15,000円〜
(内容に対して非常にリーズナブル)
同様の内容で3〜5万円の施設も
フォロー体制異常があった場合は精査・治療・紹介まで一貫対応結果通知のみ/フォローは別途受診が必要

※1 スピーディーコースは頭部MRI/MRA + 頚部MRAの内容となります。

※2 スピーディーコースは結果郵送のみのコースとなります。 

当院の脳ドックは、「必要な検査を初めから含めた価格設計」となっており、追加料金なしで安心して受けていただけます。

  • 15,000円のスピーディーコース
     → 頭部MRI・MRA、頸動脈MRAの3点セットを短時間で。結果は後日郵送。
  • 19,800円のスタンダードコース
     → 頭部MRI・MRA+頸動脈MRAに加え、頚椎MRI医師による当日説明つき。
      頭痛やしびれの原因を含めた脳神経全体の状態を総合的に評価できます。
  • 42800円のプレミアムコース
     → 頭部MRI・MRA+頸動脈MRA+頚椎MRI、頸動脈エコー、血液検査、認知機能検査など
     ・ 日本脳ドック学会推奨項目を網羅した充実の内容
     ・ VSRAD解析による、早期アルツハイマー型認知症の診断支援付き
     頭部・脳と血管の状態を総合的に評価し、将来のリスク予防にもつながります

当院の脳ドック 👉👉👉詳細はこちら👈👈👈

脳神経外科専門クリニックだからこその「質と安心」

当院の脳ドックは、MRIを院内に完備する脳神経外科クリニックとして、「脳の専門家が一貫して診断・説明を行う」ことを大きな強みとしています。
また、日本脳ドック学会の推奨内容に準拠し、MRI検査ではコースによらず重要な検査項目を省かず網羅しているのも特長です。

検査内容は、全てのコースにおいて日本脳ドック学会が推奨する、「頭部MRI+頭部MRA+頸動脈MRA」を基本構成とし、その内容も省くことなく検査しています。

脳と血管、どちらも欠かさない検査構成

施設によっては、より気軽に受けられるように、頭部MRAのみや必要最小限のMRI撮像(シーケンス)で構成された簡易的なコースを提供している場合もあります。

検査時間の短縮や費用面でのメリットがあり、手軽に脳ドックを体験したい方には有用な選択肢です。

しかし、当院ではあくまで現在の脳の状態を的確に把握し、脳卒中・認知症・動脈瘤などを早期発見することを目的としており、以下の理由から、MRI検査は日本脳ドック学会の推奨項目をすべて含めた検査内容を標準としています

  • 「今は症状がないけど、脳の変化が進行している可能性がある」方へのスクリーニングとして、白質病変・微小脳梗塞・動脈瘤・血管狭窄の正確な把握が不可欠
  • 保険診療とは異なり、予防医療としてのドックでは“省略ありき”ではなく、「広く確実に捉える」ことが重要
  • 検査結果をもとに、必要な場合は専門医が速やかに保険診療へとつなぐ対応も可能
参考:脳ドックにおける推奨MRIシーケンス(画像検査)
撮像シーケンス当院スピーディー当院ベーシック ~
1、頭部MRI  脳実質の異常(無症候性脳梗塞・白質病変・脳萎縮など)を検出する目的
T1強調画像(T1WI)
→ 解剖学的な構造の確認に有用
T2強調画像(T2WI)
→ 脳室系や浮腫の評価に有用
FLAIR(T2-FLAIR)
→ 白質病変や微小な脳梗塞の描出に優れる
拡散強調画像(DWI)
→ 急性期脳梗塞や一部の脳腫瘍、膿瘍などの検出に有用
T2*強調画像(T2スター)
→ 微小出血や海綿状血管腫の検出に有用
2、頭部MRA  脳動脈瘤や血管狭窄などの描出に使用される手法
3D TOF-MRA(Time-of-Flight MRA)
3、頸動脈MRA  内頸動脈・頸動脈分岐部の狭窄やプラークを評価
3D TOF-MRA(Time-of-Flight MRA)
+α頸椎
簡易スクリーニング 付
画像所見に合わせた追加撮影

脳ドックの本来の目的

「まだ症状の出ていない異常を早期に見つけること」です。だからこそ、撮像項目の省略はリスクそのもの。

特に重要なのが、「脳実質」と「脳血管」、そして「頸動脈」まで含めたトータルな評価です。

脳の異常が見つかったとき、それは“結果”にすぎない

たとえばMRIで白質病変や微小な脳梗塞が見つかったとします。

でも、それは結果であって、原因はほとんどの場合“血管”にあるのです。

・細い血管の詰まり(小血管病)

・慢性的な血流低下

・血管壁の変性や狭窄

これらを把握せずに“結果だけ”を見るのは、表面だけをなぞる検査になってしまいます。

血管の異常が見つかったとき、それは“未来の脳ダメージの予告”かもしれない

一方で、MRAで動脈瘤や狭窄が見つかったとしても、実際に脳にどんな影響が及んでいるかは「脳実質」を見ないと分かりません。

・動脈瘤があるけど、周囲にすでに微小出血が起きている

・血流が悪い領域があり、白質にダメージが始まっている

・脳の構造に萎縮傾向が出てきている

こうした変化は、実質画像(MRI)を撮っていなければ分からないのです。

そして見逃せないのが「頸動脈」の状態

頸動脈は、心臓から脳へ向かう最重要ルート。

つまり、頸動脈の状態=脳へ届く血流の“入り口”を意味します。

・頸動脈に狭窄プラーク(動脈硬化の沈着物)があれば、脳全体への血流低下のリスク

・無症状でも、脳梗塞の前段階(前駆病変)として発見されることがある

・全身の動脈硬化の“鏡”として、頸動脈を見れば、脳・心臓のリスクも予測できる

とくに高血圧・糖尿病・喫煙歴がある方は、頸動脈を見ておくことが「今の脳のリスクを知る」大切なルートです。

「原因」と「結果」——そのつながりを診るからこそ意味がある

脳と血管の関係は、「片方を見ていればもう片方も分かる」というものではありません。

さらに言えば、「脳とその中の血管」だけを見ていても足りないことがあります。

  • 脳実質+脳内血管(頭部MRI+MRA)
  • そこへつながる入り口である頸動脈(頸動脈MRA)

この三位一体の評価がそろって初めて、「将来の脳卒中や認知症を防ぐ」ための脳ドックになるのです。

当院では、「予防医療として妥協のない評価」を信念とし、

脳実質・脳血管・頸動脈のすべてを網羅した検査構成を提供しています。

それは、“何かあったとき”ではなく、“何もない今”だからこそ、必要な視点です。

検査時間は約10分!MRIが不安な方も安心

MRIは「うるさい」「狭い」「時間が長い」といったイメージを持たれがちですが、当院では以下の対策を実施しています。

◎ 閉所恐怖症の方への安心サポート

  • 耳栓+音楽付きヘッドホンを併用
  • 検査中もスタッフが細かく声掛け
  • 緊急時は呼び出しボタンで即対応
  • 顔の前のカバー無し

◎ 最新鋭MRIによる短時間検査

  • 撮影時間は約10分前後
  • 鮮明で静音性の高い装置を採用

初めての方や不安の強い方でも、リラックスして検査を受けていただけます。当院のパンフレットもご覧ください。

閉所恐怖症・MRIが不安な方へ、当院の取り組みの詳細👉👉👉こちら👈👈👈もご覧ください。

専門医による丁寧な診察と安心のフォローアップ体制

当院では、脳神経外科専門医であり、血管内治療専門医・指導医の資格も有する院長が、すべての診察を担当しています。

これまでに数多くの脳腫瘍手術や脳動脈瘤、血管狭窄に対するカテーテル治療に携わってきた実績をもとに、確かな知識と技術で皆さまの診療にあたっています。医療画像を用いた説明も丁寧で分かりやすく、不安なく検査や治療に臨んでいただけるよう心がけています。

「気になる結果」が出た場合も一貫サポート

脳ドックで異常が見つかった場合でも、

  • 必要な追加検査
  • 治療や経過観察
  • 高度医療機関への紹介

まで、一貫したサポート体制を整えています。

豊富な治療経験があるからこそ、治療すべき病変か、それとも経過観察でよいかの判断も的確に行うことができ、患者さまにとって最適な道を一緒に考えていきます。

「脳のプロ」だからできるアドバイス

検査だけで終わらず、日常生活での注意点や、脳の健康を保つための生活習慣のアドバイスもお伝えしています。ちょっとした症状が気になる方も、安心してご相談ください。

「脳のプロ」による診断とサポートが受けられるのは、脳神経外科クリニックならではの強みです。脳の健康が気になる方は、ぜひ一度、当院の脳ドックをご検討ください。

「今」の脳を見て、10年後の健康を守る

「今は元気だから大丈夫」と思っている方こそ、無症状のリスクを見逃さないための脳ドックが必要です。

人生100年時代、脳の健康チェックは「今」がチャンス。

大切なのは、「何かあってから」ではなく、「何もない今だからこそ調べる」こと。 それが、あなたと、あなたの大切な家族の未来を守ることにつながります。

このブログが、脳ドック選びの一助となり、皆様の健康を守るきっかけになれば幸いです。